『エンジェル・ハウリング 1 獅子序章-from the aspect of MIZU』
エンジェル・ハウリング〈1〉獅子序章‐from the aspect of MIZU (富士見ファンタジア文庫) 秋田 禎信 by G-Tools |
『オーフェン』シリーズの秋田禎信による、ファンタジー長編の第一巻目。こちらは『オーフェン』よりも暗いとというか、まあ重厚な感じ。
絶対殺人武器=最強の暗殺者として育てられたミズーと、彼女をめぐる謎に関しての物語なんだが、この巻は完全に序章という構成で、様々な謎や伏線が多数提示されるだけで、ほとんど回収されない。長編ものの第一巻としては当然なんだが、この作品、提示される謎や世界の広がりなど、設定の部分でかなり深そうな気配を感じさせている。ちょっと先の展開すら予見できないぐらい謎が多すぎ。どこから手をつけるのか、手をつければつけたでまた新しい謎が登場しそうな印象。
主人公のキャラと、道化役の掛け合いが全体の雰囲気の暗さを下支えして読みやすくしてくれている。この辺はさすが。主人公と世界の行く末が気になるのだが、正直消化不良というか、食い足りない感じはする。
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