日比谷線の事故原因って覚えてる?

連日ワイドショーとか、ニュースでは、事故原因を究明するかのような報道がなされているが、それってなんの意味があるのだろう。誰のための報道なんだろうって思う。


所詮、マスコミが得られる程度の情報では推測の域を出ないわけで、本当に事故原因が知りたかったら、後々出るであろう事故調査委員会の公式発表を待てばいい。


でも、実際に事故調の発表が出る頃にはみんな飽きていて、誰も読まない。数年前にあった日比谷線脱線事故の時もそうだった。事故から数日、数週間ぐらいの間は、まあ、言ってしまえば犯人捜しがしきりになされた。でも、今、あの悲惨な事故で何が起きていたのか、正確な顛末を覚えている人がいったいどれだけいるのか。


だとしたら、今行われている”犯人捜し”は誰のための報道なのか。キャスター達がどんなに、沈鬱そうな表情をして見せたところで、国民もマスコミも所詮は興味本位じゃないのか。


大きな事故が起こり、多くの人命が失われ、そして”犯人捜し”が行われるたび、こんなことを思ってしまう。


教訓をいかし、過ちを繰り返さないための報道と、興味本位の”犯人捜し”その境界は曖昧で難しい。もしかすると、その境界は、情報を受け取る側にこそあるのではないか、そんな気がする。