『イノセンス After The Long Goodbye』
イノセンス After The Long Goodbye (デュアル文庫) 山田 正紀 by G-Tools |
まあまあ。これも押井守監督の映画『イノセンス』のノベライスではなく、同じ設定(映画の前日譚)を使った、山田正紀による別作品かなと。山田正紀は好きな作家だし、押井守も、攻殻機動隊も好きなだけに、期待値が高すぎたかもしれない。
とくに序盤のバトー(バトーが主役で一人称、ハードボイルドっぽい?)のうじうじした感じが、自分の中のイメージとうまく折り合ってくれなくて、苦労した。あと、圧倒的に猫派の自分には、ここまで”犬”礼賛小説はちょっときつい。でも、終局へのもって生き方はさすが。それで帳尻があったという印象。