『パフューム ある人殺しの物語』

パフューム スタンダード・エディションパフューム スタンダード・エディション
ベン・ウィショー.レイチェル・ハード=ウッド.アラン・リックマン.ダスティン・ホフマン トム・ティクヴァ

バベル スタンダードエディション ゾディアック 特別版 ブラックブック ポイント45<フォーティファイブ>

ミステリー? サスペンス?
スゴイ大人数のエロシーンで有名? なもんだから、たいして期待せず見たのが良かったのかもしれないが、非常に面白かった。
多分、”ヨーロッパ世界”の基礎的な教養=聖書の知識がない人間が見るのと、ある程度、教養としてのキリスト教を身につけている人間が見るのとでは、全く別の感想が出てくる作品。そして驚くべきことに、amazonのユーザーレビューには、後者が0というのが、悲しい。普通にググルと、ちゃんと前者の人もいて、そういう人はみんな”ニヤリ”としている様子がうかがえて面白い。
なので、キリスト=「香油を注がれし者」、とか、ジャン=パティスト、という主人公の名前、旅の途中で、洞穴に篭もる意味、パン=キリストの肉、ワイン=キリストの血液、というのを映画のラストシーンに結びつけられない人、あるいは、処刑のシーンで、”性愛”により赦されることに皮肉を感じない人は(他にもまだまだいっぱいあるよ!)見ない方がいい。ただの、天才であるがゆえの孤独な連続猟奇殺人犯(サイコパス風味)のちょっとキモくて、グロい、映像が美しいだけの映画という評価になってしまってもったいないから。