動画配信、あるいは動画共有の収益化方法について
■現状認識:DVDが全く売れない
- 次世代メディアへの移行期
- 違法アップロード などの理由があげられている。
原因1.DVDの価格(1話あたり):「安く買いたい」
▼子供向け:〜1,000円 ※商品化+TV広告収入
▼小〜高:1,000円〜1,500円 ※商品化+TV広告収入
▼深夜アニメ:2,000円〜3,000円 ※DVD販売
⇒DVD販売以外のリクープ手段があるかないかの違い
▼ユーザー(深夜)の希望価格:1,000円
原因2.ポジティブコレクション需要の低下=画質の問題:「いい画質で保存したい」
- DVD(有料)・動画配信(有料)<地上波デジタル(無料)
原因3.ネガティブコレクション需要の低下:「そのうちまた見るかも知れない」
- CSアニメ専門局、動画配信(違法アップロード)
- デジタルレコーダーの普及
■対策:「合法」かつ「無料」の動画配信+「公認」の動画共有サイト
1.前提
- 結局、見た人しかDVDは買わない
- 見るだけなら、画質にこだわる人は少ない
- 広告は必ずしもマイナスにはならない。ユーザーにとって、広告もまた情報として価値がある。
2.「ニコ動」より便利で、良心の呵責を感じることのない動画サイト
<要件>
- 会員登録制 ▼ 行動マーケティングに使用するデータ収集
- ニコ動よりも作品網羅性が上 ▼ 放送中全タイトルをカバー
- ニコ動よりも作品捕捉スピードが上 ▼ 放送直後から配信
- 無料=「ニコ動」
- 本編内での広告はなし=「ニコ動」
- 「ニコ動」にある機能は全部ある ▼ コメント、動画アップロード
<制限>
- 画質は、地上波アナログ画質で、DVD以下まで。
- 動画プレイヤー周辺への広告は強制
- 動画配信期間の制限
- 理想:制限なし
- 妥協:DVD発売までは制限なし、発売後は配信停止or有料配信(DVDの半額以下)
<特徴>
・公式配信動画を利用した2次創作OK=公認MAD(使用方法に制限はあり)
⇒ ユーザー:”公認”による安心感
⇒ メーカー:2次創作物に対しても広告が可能
・個別課金によるPPV配信
⇒ ユーザー:通常の配信よりも高画質。先行配信、特典映像などのインセンティブ。
⇒ メーカー:直接課金による収益
・視聴動向(何のアニメをいつ見たかなど)によるリコメンド&ターゲティングメール広告
⇒ ユーザー:有益なアニメ情報の捕捉
⇒ メーカー:効果的な宣伝・広告
★狙い★
- とりあえず、見られればいい層の取り込み
- ”公式”配信動画を作ることで、”違法”動画との判別を容易に⇒削除コストの低減
- 悪貨(公式but低画質)による良貨(違法but高画質)の駆逐+市場のコントロールを取り戻す
- 公式 ⇒ ユーザーの安心感、利便性アップ/無料⇒割高感なし
- ユーザーの視聴動向をより正確に把握
- アニメファン=潜在的購買層の動向をより正確に把握⇒広告・販売へ活用
★条件★
- 上記<要件>の中で「網羅性」「スピード」の部分を確保するためには、全ての権利者の協力が不可欠。
ぶっちゃけ、YouTube×角川みたく、全権利者がニコ動と手打ちしてしまうのが安上がりな気もする……