『感染』

感染 プレミアム・エディション感染 プレミアム・エディション
佐藤浩市 高嶋政伸 佐野史郎

予言 プレミアム・エディション 輪廻 プレミアム・エディション 仄暗い水の底から THE JUON -呪怨- ディレクターズ・カットコレクターズ・エディション 着信アリ2 DTSスペシャル・エディション (初回限定生産)

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ホラー。
 Jホラーとかいうのか? よく知らないけど。『リング』とか『呪怨』とかの系統の作品と思ってみたら、意外とまともだった。
 ストーリーは未知のウィルスが病院内に蔓延して、次々に看護婦、医者が……と、閉鎖ものとして定番の構成のホラーで、それを無駄に豪華な俳優人が演じている。この手の映画って結局、怖いか、怖くないか、それだけで評価される傾向が強い。そういう意味では、この映画は多分ダメなんだろう。特に印象の強い映像や、驚くような演出はない。でも、そんなのは自分が見た限り(結構見てると思うが……)およそすべての日本製ホラー映画に共通していることで、自分としては、マイナス評価の対象にはならない。
 むしろ、直接的な恐怖描写以外の部分の作りが丁寧でよかったと思う。病院の置かれた現状、医療事故の発生からここの登場人物たちの心理状態など、わりとすっとばされてしまいがちな部分を描いている。で、そういう内面の部分が結局はこの謎のウィルスの設定=感染方法に関係していて、終始人間の内面の恐怖を描こうとしている点は評価したい。そのせいで逆に、後半が現実と妄想の境界が曖昧になって(そういう演出になるのはストーリーの要請)、それは見る方には”分かりにくい”と感じられ、すっきりしない終わりという印象を持つのだと思う。
 『着信アリ』みたいな笑える映画を期待した、あるいは『呪怨』のようなすぐれた恐怖演出を期待しなければ、それなりに面白かった。

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