『風の大陸 第二十四部 白光』

風の大陸〈第24部〉白光 (富士見ファンタジア文庫)風の大陸〈第24部〉白光 (富士見ファンタジア文庫)
竹河 聖

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ファンタジー
 ついに太陽帝国編が一応終了。長かった。アドリエ編が1〜8で、太陽帝国編は9〜24だから、倍近い分量。時間的にも1994年から2003年だから、10年近い。凄い大長編になったものだ。
 太陽帝国編はそのためか、どうしても間延びした印象で、ラストの盛り上がりという点では、アドリエ編に譲ると思ったけれど、登場人物(主にティーエ)の精神面が成長して、思い悩む内容にも変化が生まれ、そのあたりが主に描かれていて、身分制とか、共和国の理想とか、政治や思想の部分が多くて、また別の良さがあった。
 で、いよいよ最後のローダビア編へと向かうわけだが、まだまだ先が見えない。このシリーズの魅力は重厚な世界描写と、魅力的なキャラ。太陽帝国編ではいまいち活躍の場面が少なかった感じのあるティーエの仲間たちが活躍するような話も読んでみたいし、ローダビアという新しい土地をどのように描くのかにも期待大。残された伏線がどう処理されるのかも楽しみ。こんな凄いシリーズをリアルタイムで読めることは幸せの一言につきる。