『デルフィニア戦記 第1部 放浪の戦士』

放浪の戦士〈3〉―デルフィニア戦記 第1部 (中公文庫)放浪の戦士〈3〉―デルフィニア戦記 第1部 (中公文庫)
茅田 砂胡

放浪の戦士 <4> デルフィニア戦記 第1部    中公文庫 放浪の戦士〈2〉―デルフィニア戦記 第1部 (中公文庫) 放浪の戦士〈1〉―デルフィニア戦記 第1部 (中公文庫) 異郷の煌姫〈2〉―デルフィニア戦記 第2部 (中公文庫) 異郷の煌姫〈1〉―デルフィニア戦記 第2部 (中公文庫)

by G-Tools
ファンタジー
 放浪の国王と、謎の美少女との邂逅から、世界と歴史が動き出すっていう感じの、典型的なヒロイックファンタジー。フォーマットも、おなじみの貴種流離譚で、読みやすい。
 ライトノベル系レーベルから一般文庫へ、ということでよく比較されるのは、『十二国記』や、『アルスラーン戦記』なんだろうけど、それらの作品に比べると、地の描写<会話で、テンポがよく、ヒロイックファンタジーの入門編みたいな作品になっている。したがって、十二国記アルスラーンのような重厚なものを求めると、ちょっとガッカリするかも。でも、個人的には、ヒロイン?のキャラクターの、巻き込まれ型でも、主役型でもない、独特で微妙な距離感がいい感じで、それがこの作品の魅力になってるとおもう。逆に、このヒロインのスーパーマンぶりが鼻につく人は絶対ダメそう。