『ひかりのまち nerim’s note』

ひかりのまち―nerim’s note (電撃文庫)ひかりのまち―nerim’s note (電撃文庫)
長谷川 昌史

ルカ―楽園の囚われ人たち (電撃文庫) お留守バンシー (電撃文庫) 哀しみキメラ (電撃文庫) ガトリング・メロディ―nerim’s note〈2〉 (電撃文庫) 奇蹟の表現 (電撃文庫)

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SF?
第11回電撃小説大賞、金賞受賞作。夜だけが続く日黒期と、失踪した主人公の兄をめぐる謎の話。
なんというか、全体に中途半端な印象。まず設定。近未来とも、ファンタジーともつかない世界観は独特なんだが、世界の謎に関わる部分の説明がややこしくなるだけだから、シンプルにロストテクノロジーの遠未来とかにした方が分かりやすかったと思う。”謎”に関しては意外と早い段階で予想できてしまうし、人物配置もステレオタイプで面白味がない。それと、終盤からわりとどんどん新情報が開示されていくのは、ちょっと不親切かな。もう少し序盤から小出しにしていった方が、読者を引っ張っていけると思った。
全体に作者がやろうとしていることをむりやりライトノベルのレーベルに当てはめようとして、結果薄く、浅くなってしまったような感じで、頭でっかちな作品に思えた。主人公が16?歳でいきなりいたしてしまったりと、多少年齢層高めのライトノベルということで。